iwapenの日記

60歳にして考古学を学びに大学に入りました。また、社会や政治についても思いの丈を発信してます。

日本政治の根幹、それは嘘

東京五輪、「中止回避を最優先」をベースに簡素化や、観客削減や式典縮小を検討するとのこと。しかし、この「中止回避を最優先」という姿勢が一番怖い。
しかし、この「中止回避を最優先」という姿勢が一番怖い。

日本は、平気で嘘をつく国。目的のためには、ましてやそれが大義名分となれば、お国の為に夷敵を欺くことなど善行とさえ見なされる文化。ましてや、安倍晋三を中心とした日本政府は、ずっと嘘で国民を欺く政治をモットーにしてきた政権。そもそも五輪誘致の際も、福島原発事故の後、放射能の拡散はだんまりを決め込み、目に見えて増える汚染水については誤魔化しようがなく、そこで思いついた嘘が「アンダーコントロール」だった。
しかし、今日に至るまで汚染水はまったくアンダーコントロール状態ではない。むしろ、どうにもしようがなくなって、いよいよ海洋投棄に向けて言い訳を考えている所である。きっと、来年、五輪開催至上主義の大義名分のもと、日本政府は必ず嘘をつくだろう。そして、日本国民もそれを嘘と知りつつ、日本の為にと盛り上がりを見せるだろう。この国に、誠実さという文化は支配的ではない。

思えば、第二次大戦も、国際的にも国内的にも嘘で塗り固めた戦争だった。日清・日露戦争も、本音は朝鮮半島の植民地化と中国北部の利権獲得だった。なのに、戦争の「目的」は中国の封建的属国であった朝鮮の独立とか、ロシアの南下の脅威から大韓帝国を守るだとか、嘘であった。
そもそも明治維新も、薩長両藩が主導するクーデターであり、大久保や西郷ら一部の武士による権力簒奪とは当時からの批判であった。明治天皇を皇居に入れたのも、それは東京遷都に伴う行幸という嘘を既成事実化し、明治政府の権威付けのためだった。天皇元首化とか吹聴する日本会議がこうした明治政府の不敬罪的暴挙を知りつつ無視するのも、日本的「嘘」文化の典型だ。

戦後の政治も、嘘そのものだ。憲法では戦力不保持をうたい、戦争放棄の意志を決然と示しておきながら、日米安保条約で米軍を駐留させ他国への軍事的脅威とし、さらに明らかな軍隊である自衛隊を設立・拡大し、ついには海外派兵に集団的自衛権まで容認し、違憲状態を推進してきた。これこそ、国際的・国内的な歴史的大嘘である。そもそも自国領土に外国軍を駐留させ、領土ばかりか再重要の都市制空権も奪われ、つまり米国から喉元にナイフを突きつけられた状態で独立国家でございとは、世界中周知の「嘘」そのものだ。

したがって、この国は、国家の大本が嘘で塗り固められている。だから、日常的な国民への嘘などは、大したことは無いのだ。モリカケも、サクラも、全部嘘と嘘隠しの公文書改竄・ねつ造で乗り切るまで。権力者は、国民を上手にだます。それが政治だと心得ている。

この国で誠実さを貫こうとすると、必ず権力と抵触する。下手をすると潰される。大企業でも零細な工場でも、正義など消えているので、たとえそれが嘘でも上司の言うことが絶対で、どんな理不尽な命令でも従うしかない。まともな権利を主張しただけで、いじめられ、JRやパナソニックでも行われた北朝鮮ばりの「再教育」が強制される。

学校現場でも同じだ。教育委員会と管理職が平気で嘘をつき、理不尽極まりない指示・命令を出す。教員はその支配に馴化され、物言わぬヒラメとして生きる。正当な主張をすれば、人事で報復される。当然、そんな世界では、正義は歪められ、教員間にも子供間にもいじめが無くなるはずがない。

この国の腐り元凶は、誠実を抑え込む「嘘」だ。