iwapenの日記

60歳にして考古学を学びに大学に入りました。また、社会や政治についても思いの丈を発信してます。

ハイヌウェレ神話とイザナミ

ハイヌウェレ型神話について 付記2021.9.5 前回の「土偶考」で、以下のように書いた。豊穣神の体内から食物・穀物が生み出されるオオゲツヒメ・ウケモチの豊穣神神話は、新石器時代以降の農耕社会成立とかかわる中層神話であろう。しかし、その豊穣神を殺害…

土偶考

土偶考 吉田敦彦『日本神話の源流』(講談社学術文庫)を読んで 「神話の新旧、及びハイヌウェレ説話と土偶について」 吉田氏は、神話学の権威である。その吉田氏が、長らくハイヌウェレ型神話から縄文中期の土偶を解釈する議論が発せられて50年近く経過する。…

2021年1月8・9日 沖縄世界遺産視察旅行 沖縄レポート

沖縄レポート❶ 沖縄について最初に食べたのがこれ。ぜんざいです。沖縄の気温も10度ほどで寒かったから、あったかくて甘いぜんざいは身体に滲みました^_^と言うか、那覇空港から座喜味城跡まで車で真っ直ぐ向かったのはかいいけど、城跡周辺は住宅街で、あっ…

明治維新とは何だったのか

明治時代についての学びのまとめ 2020.12.25 岩崎孝次 明治維新は、以下の4領域における社会変革であった。 しかも、➀から④がほぼその順序で進められていった。 ①天皇現人神のイデオロギー確立 ②統治機構•法制度確立 ③警察・軍隊の確立 ④財政・経済基盤の確…

米TVドラマ「ザ・パシフィック」を見て

第二次大戦、日本が占領していた南太平洋のガダルカナル島やペリリュー島などでの日米の太平洋戦争を舞台に実話をもとにしたテレビシリーズ。2010年に放映。現在、アマゾンビデオで視聴できる。全10話。 元海兵隊員ユージーン・スレッジのノンフィクション…

慰安婦問題について 永井和氏の論文より

永井和氏は、橘大学歴史学科の教授。現在、ぼくが橘大学で講義を受けている先生。先生のホームページを見ると、すごい論文が掲載されていた。本論文の意義は、単に政府・軍が慰安婦・慰安婦施設を組織的に設置していたという事実の論証だけでなく、政府・軍…

日本の近代化は如何に。

❶近代化は、本来、産業化、都市化、民主化の3つの契機が一体化するもの。しかし、日本では、明治期、国家による上からの近代化で、猛烈な産業化と都会化を遂げつつ、民主化は完全放棄。否、国民は信仰すら一元化され天皇を神として崇める臣民、天皇の為に死…

デモクラシーは衆愚政治。賢民にならないと政治は腐敗する。

そもそも民主主義、デモクラシーは、古代ギリシャ政治学では「愚民政治」のことである。実際、陶片投票(古代アテナイで、僭主の出現を防ぐために、市民が僭主になる恐れのある人物を投票により国外追放にした制度)では、「候補者の事は何も知らないが、皆…

自分のアルゴリズムを構築しよう

私たちは、インターネットを「活用」する中で、AIに私たち人間の、とりわけ消費者としての嗜好、行動パターン、さらに思考様式までがハッキングされ、そのビッグデータを元にさまざまなアルゴニズムが構築されてきた。そして、今や、人間が、AIの持つアルゴ…

日本政治の根幹、それは嘘

東京五輪、「中止回避を最優先」をベースに簡素化や、観客削減や式典縮小を検討するとのこと。しかし、この「中止回避を最優先」という姿勢が一番怖い。しかし、この「中止回避を最優先」という姿勢が一番怖い。 日本は、平気で嘘をつく国。目的のためには、…

カミュの『ペスト』より

カミュは、『ペスト』で、次のように述べている。 「ペストと戦う唯一の方法は、誠実さということです」 一見、えっ?という言葉だが、じっくり考えればこの言葉の重みが見えてくる。 例えば、最も誠実であって欲しい人は誰だろう。国のリーダーとしての総理…

貧困問題 要修正

かつて中流社会と言われましたが、構造改革によって非正規雇用が4割にも達しています。今、日本の平均所得は440万円ほどでこれでもかなり下がりましたが、より庶民に近いのは中央値で、それは350万円。しかも非正規雇用の年収中央値は150~160万円。ほぼボ…

コロナは発症前こそ最大の感染力がある。

新型コロナウィルス、発症してからの検査は無意味か。台湾での研究から、以下のことがわかった。《 二次感染した22人のうち、10人は患者に症状が出る前の接触歴があり、9人は症状が出た日から3日以内、3人は4日目あるいは5日目だった。すなわち、発熱やせき…

おすすめ図書 ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』

おすすめ図書ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』 コロナ禍での自粛生活にもそろそろ疲れが出てきた頃だろう。私は、コロナ禍以前より、日々、考古資料や書籍に埋もれて仙人のような生活をしているが、さすがに大学もオンライン、図書館も閉館、各地…

集団検査体制の確立で、命がけの自粛をやめよう。

コロナの感染者の88%には症状がないという調査結果が、米コロンビア大学メディカルセンターより発表された。以前から、無症状感染者が多いとは言われてきたが、統計的なデータでそれが確認できた。しかも、出産前の女性が対象なので、若い者層である。若者…

「新しい生活様式」よりも大切な国家の責任

1.日本のコロナ「対策」を振り返って根本的には、国民の命と暮らしを守るのは、国家の仕事である。ところが、日本国家は、ここ数十年、新自由主義に傾倒し、一切の経済的無駄を排除してきた。ただし、軍事費と米国追随費用だけは、聖域にして。新自由主義…

検査制限が人の命を奪っている。

妊娠5ヶ月の女性。発熱と強い腹痛で、当然、コロナを疑い保健所へ連絡。しかし、判で押したように、「しばらく家で様子を見てください」の返事。検査をしてくれなかった。やむなく、腹痛を堪えるも、激痛となり救急へ連絡。1度目は断られ、2度目にようやく病…

8割自粛は、政府の怠慢を糊塗する政策だった!

8割自粛は、政府の怠慢を糊塗する政策だった!感染症対策の肝は、2つ。①隔離と②検査。 ①隔離は、患者を病院やホテルに隔離するのは医療行為。しかし、これだけでは、市中感染爆発の中では、いたちごっこ、あるいはモグラ叩きで、感染症の収束は望めない。ち…

コロナ自粛で読む本 『銃・病原菌・鉄』ジャレド・ダイアモンド

コロナ禍で、自宅での自粛が長くなってきました。こんなときこそ、家の中で踊ろうとか、家族で楽しく過ごそうとか、友達とオンライン飲み会をやろうとかいろいろ時間の過ごし方はあるでしょう。それもいいが、骨太な本を、じっくり時間をかけて読むというの…

コロナ感染死者数は、不正確だった!

これは決定的証拠だ!これまで日本のコロナ感染死者数が異様に少ないとの指摘が、世界的にも再三ある中、総理自ら、肺炎で亡くなった人は全員検査してるので死者数は正確として、その疑惑を退けてきた。しかし、今回の法医病理学会のアンケートによって、病…

コロナ対策に改憲は必要か?

「強調したのは、新型コロナ対応に絡めた改憲の必要性だった」 ➀この1か月ほど、国民はまさに自力で自宅待機をしてきた。とりわけ、無収入になった飲食業などの店主、非正規雇用でたちまち解雇された労働者、また休校で家にいる子供の為に仕事を休み給与が激…

コロナ対策の目的は、人権保障。

こういう社会の底辺で生きている人たちの暮らしがどうなっているか、そこにも想像力を働かせよう。単に、自宅で待機とか、テレワークとか、営業自粛とか、世の中、そんなことができる人ばかりではない。こういう人たちに、きちんと検査をし、医療的ケアを届…

WHO勧告を拒否して、感染爆発を招いた国とは。

テドロスWHO事務局長は、「われわれは全世界に、包括的な公衆衛生対策を実施するよう勧告し、(感染者の)発見、検査、隔離、接触者の追跡を呼び掛けた」と言明。「これに従った国の状況は他の国より良い。これは事実だ。(WHOの忠告を)拒否するか受け入れ…

テレワークと格差・差別

現在、政府や行政は、当たり前のようにテレワークの実施を呼びかけている。たしかに、情報化が進んだ社会では、文書や数値の操作などが業務として多数成り立っているのも事実。しかし、少し考えれば分かるように、業務場所から離れてできる仕事は、それ自体…

救える命の為に

検査を速やかに受けられなかった為に失われた命。しかも、それは検査の可否を保健所に丸投げし、医師の判断すら受け付けないシステムによる殺人。感染による苦しみの中、相談が殺到する保健所には何度電話しても繋がらない、繋がっても、様子を見てください…

陽性率と死者数

イギリスは、1ヶ月前、コロナ感染者数と死者数で日本と似たような数値を示していた。しかし、その後、爆発的に感染者が増え、56倍に!しかし、これは、イギリスが国民の集団抗体で乗り切るなどと間違った態度をとった為に初動が遅れたからで、そして、逆に感…

コロナ対策はの基本は検査拡大しかない

コロナ感染が全世界を席巻する中、どの国がうまく対応できて、どの国が失敗しているのか、これは興味本位ではなく、コロナの感染爆発が、まだまだ第2波、第3波と来ると考えると(実際SARSは第5波が最大)、出来るだけ今回の感染爆発から教訓を引き出さなければ…

自己責任としてのコロナ「対策」

なぜ、こんなことが起こるのか?政府の姿勢が、個人任せだからだ。つまり、コロナで死ぬか、経済で死ぬかの究極の選択を国民に押し付け、問題を自己責任に転嫁しているからだ。 本来なら、政府がやるべきは、感染対策としては、検査と隔離である。この2つを…

報道のあり方 NHKとモーニングショー

この記事は、是非読むべきだ。長いが最後まで!今、日本の政府の情報開示のあり方、国民への説明のあり方、そしてその報道のあり方が、明らかに歪んでいる。そんな中、歪みの象徴たるNHKと、辛うじて歪みに警鐘を打ち鳴らすモーニングショーとの報道の違いを…

検査判明まで1週間!大都会東京の哀れな検査能力。

韓国は2月当初から日に2万件の検査体制をとり、中国は徹底したロックダウンで、短期に一気にコロナ収束の道筋を作った。それぞれ、コロナ対策の基本とされる検査と隔離がセオリー通りできた結果である。 「検査拡大は不要。クラスター潰しで十分対応可能」と…